小説家に必要な最低限の力は?本を読んでいて感じた事

小説を書こうと考えて実際に書き進めていくと様々な問題に直面します。
というか書き始める前に自分が思い描いていた形で書けたという人は極少数でしょう。
僕も当初に思い描いた形で書けたことはありません。
読書をしていく中で僕が読み難い本が稀にあり、なんで読み難いと感じるのか考えました。
僕が読み難いと感じる本から学んだことを紹介します。
小説家に必要な最低限の力
小説を書く上でどうしても外せないポイントがあります。
それは最後まで読んでもらう事です。
手に取った本が面白いや面白くないという評価は最後まで読んでもらって気にするべきことではないでしょうか。
読み切ってもらえない場合は、まず間違いなく面白くないと思われています。
というか面白ければ読み切りますよね。
面白い作品を読んでいると途中で読みやめる事ができず、翌日寝不足で会社や学校に行くという経験をしたことがあるのは私だけではないはず!
徹夜してでも読みたくなるという気持ちが出るのは最後まで読ませる力とは別の要素も必要となります。
しかし、徹夜してでも読みたくなる気持ちが出てくる本には、次のページを次の行を読みたくさせる力が必ずあります。
最後まで読んでもらって初めて良い評価が付く可能性があり、別作品への期待をしてもらえます。
自分で読んでいても、読み切らないうちに同じ著者の別作品を読みたいとは思えないですよね。
読んでもらえても良い評価が付くか悪い評価が付くかは分かりません。
小説は技術書ではないので、個人の嗜好によって評価がかなり変わってしまいます。
けれども、読んでもらえないという事は評価以前の問題です。
ですので、最後まで読み切ってもらえる為の読ませる力を付ける事が小説を書く上で最低限必要な力です。
読ませる力をつける事が最低限必要!
読ませる力はどんな物?
読ませる力は最低限必要と紹介しましたが、読者から見て読ませる力がない本はどのように感じるのでしょう。
実際に僕が数年前に読んだ本の一冊に読むのが大変な本がありました。
読み切るまでに二回断念して三度目の正直で読み切りました。
僕が読む本の多くはメジャーレーベルの本になりますが、読むのに苦労した本はあまり聞いたことのないレーベルでした。
ジャンルとしてはMMORPGを舞台にしたもので、僕の好みのジャンルなので挫折すると思っていませんでした…。
この経験から読むのが大変だと感じる本はどのような本かを考えた結果、次の点だと思っています。
- 物語の展開が平坦
- キャラの区別がつかない
上記の点に気を付けて作成できれば、最後まで読んでもらえる作品になると考えています。
読みにくいと感じる本に出合うまでは思わなかったのですが、メジャーレーベルでは当たり前だと思っていた当たり前ではなかったんですね。
レーベルの名前を背負った上でお金をかけるのですから、編集者も力を入れて校閲や修正指示をします。
レーベルが持っている出版基準のおかげで気にならなくなっていたのだと気付きました。
僕は少しづつ大賞や新人賞の受賞作品を見ているのですが、今見ている中では電撃大賞の審査員の評価を読むのが一番勉強になります。
第一回から見れるようになっているので、時間がある時に見るのをお勧めします。
総評ではなくて各審査員のコメントが残っているのですが、「読ませる力は大切」という言葉が評価の中にも出てきています。
評価を見る前は読ませる力という概念はなかったのですが、評価を見た後に自分の経験を振り返ると重要さを感じるようになりました。
読ませる力は「物語の展開が平凡」ではなく、「キャラの区別」がつく小説
物語の展開が平坦
物語の展開が平坦という点ですが、4コマ漫画に代表される起承転結を踏まえた構成ができていないと考えています。
僕の作り方を振り返ってみても大筋のストーリーをどういう流れにするかを考えるだけで、どこで引き込むのかを考えて作っていません。
起承転結で作られていると引き等を事前に決めるので物語が平坦になる事は無いと思います。
起承転結を意識していれば何を展開させるのかも決めないといけないので、平坦にならないと思っています。
現在はエブリスタに3作品投稿しています。
この3作品とも起承転結が出来ていない状態で投稿しているので、もしかしたら他人が見たら読みにくいと感じるのではないかと不安になっています…。
コンセプトや何かを動かすという事よりも「○○を舞台」にした物語で作ってしまっています。
物語の展開が平坦という事から起承転結が重要と感じるようになり、プロットの重要性が分かるようになってきました。
頭の中に適当に決めて執筆をしてしまうよりも、プロットを書いて執筆をすると書き上げるまでの累計時間ではプロットを書く方が長くなります。
しかし、プロットを書いた段階で推敲ができるので、筋の通った作品を作るにはプロットを書く事が必要です。
起承転結というのは小説云々の前に国語の授業で習っていたのに言葉だけで聞き流していました。
目的を持たずに学んでいると後で後悔するという典型ですね…。
起承転結を意識してプロットを練る!
キャラの区別がつかない
もう一つのキャラの区別がつかないという事なのですが、似たような人に見えてしまうという事です。
種族や背景が違うはずなのに、同じような思考や基本的な行動指針が同じだと区別がつかなくなってしまいます…。
キャラの区別がつかない事を避けるためにはプロット同様キャラ設定が必要です。
キャラの背景や行動指針、性格からどう動いていくものなのかを決めて被るかどうか事前に考えておくことで後で後悔する事が少なくなると考えています。
今はSSレベルの文章量しか書いてないせいで、2,3人しか出していないので影響は出ていないですが長編ともなると多くの人物が出てきます。
そのため事前に決めておかないと後悔します(というか高校時代に経験しました)。
また、物語の序盤と終盤で同じ人物で同じ考えを持つのでしょうか。
違いますよね、人は物語の中で成長したり傷心したりして変化していきます。
キャラ設定は最初の点だけでなく、どう変化していくのかという線での考えも決めておくとブレがなく被る心配もなくなります。
キャラ設定を作成し、成長を加味する線の観点も含める!
まとめ
小説家に必要な最低限の力は読ませる力だと紹介しました。
読ませる力は「物語の展開が平坦」ではなく、「キャラの区別」がつく作品です。
自分の作品を振り返るとSSレベルの作品でも自信を持って達成できていると言えません。
大賞への応募の都合上7月か8月には長編を1本は仕上げるので、この記事に書いたことを注意して少しでも選考を通過できる小説を作成します。
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