小説の手動バージョン管理の方法!手軽な方法をしたい人向け!!

バージョンというとシステムでよく聞きますが、小説でも当たり前に使われています。
続刊なら聞くけどバージョンなんて…と思われますか?
小説の末尾に版ってありますよね。
これがバージョンになります。
ではそんなバージョンを個人ではどう管理すればいいのでしょうか?
僕が知っている中では「手動バージョン管理」と「バージョン管理システム」の二つがあります。
今回はとっつきやすく、現在僕が行っている「手動バージョン管理」を紹介します。
バージョン管理はする必要あるの?
そもそもバージョン管理する必要があるのかという疑問がありますよね。
これについては必須ではありません。
バージョン管理をしたからって小説としての質を上げる事には一切つながりません。
しかし、小説を作って放置ではなくブラッシュアップを考えているならやっておきましょう!
バージョン管理の目的は過去データの保全と変更履歴の把握です!
小説の過去データの保全!
小説の過去データの保全をすることで修正がしやすくなります。
僕は考えた内容を消すというが苦手です。
書き換えてみた結果やっぱり前の方が良かったとなった場合に戻す事ができなくなってしまうのが怖いからです。
僕の私生活として物を捨てるのが苦手というのも関係しているのかもしれません。
イメージとしては憶えていても文章にしようとすると出てこなくなった経験もありますしね。
しかし、バージョン管理をしていれば特定のバージョンで固めた状態を確認できます。
一度自分が良いと思った表現を後から参照する事ができるので、思い切った修正をする事も怖くはありません!!
小説の変更履歴の把握!
バージョンというのは小説の版の事だと最初に紹介しました。
小説の裏を見ても1版と2版で何が変わっているのか良く分かりませんよね。
変更点をバージョン管理では分かるようにしましょう。
小説のバージョンの数値
このバージョンの数値の細かい所は別記事で紹介します。
バージョンは3桁だったり2桁だったりしますが、桁によって意味を持たせています。
その為、どの程度の修正なのかはどの桁が動いたのかによって大まかに把握できます。
小説のバージョンの履歴を記録
システム作成ではリリースノートというものがあります。
小説でも同様にリリースノートを付けましょう。
フリーソフトをダウンロードすると一緒に履歴ファイルが入っていませんか?
バージョン毎に何を修正したのかを記録しているものですが、それがリリースノートです。
あまり細かく書く必要はありませんが、後で読んで分かるように記述するようにしておきましょう。
自分としては悩んだ時に過去バージョンでヒントを探す時の参考になります。
読者としては作品ページに記述する事で修正があった作品を再読するか考える指標になります。
お互いの為になるので、是非記述しておきましょう。
手動バージョン管理のメリットは?バージョン管理ソフトとの比較!
現在の所、僕は手動バージョン管理をしています。
ゆくゆくはgitというバージョン管理ソフトで管理をしようと考えています。
git自体は小説のバージョン管理に導入をしていませんが、仕事で使った事はあるのでその時の感触から比較をさせて頂きます。
一言で手動バージョン管理のメリットを言うと、操作が容易という点になります。
また編集者等アドバイスする人が入る場合には圧倒的にバージョン管理ソフトに優位性がでます。
しかし、現在の僕のように一人で作成している状態ですと手動バージョン管理でも問題は出ません。
なので、まずは手動バージョン管理を試してみましょう。
バージョン管理ソフトを使うよりも手軽!
先述しましたが、操作が容易という事です。
行う事はフォルダ操作、ファイル操作、フォルダ圧縮と解凍の4つですからね。
PCを使って作業をしたことがある人なら抵抗なく操作できます。
逆にバージョン管理ソフトを使うと複雑な操作ができます。
また、ツリーでバージョン遷移を簡単に追えるので、バージョンが深くなるほど有用性が高くなります。
しかし、コマンド操作とマスタやブランチ管理といったことが必要です。
僕は全ての操作をコマンドするのではなく補助ソフトを使う予定ですが、それでも手動バージョン管理に比べて煩雑になります。
バージョン管理の差分が簡単に見れる!
これを行うにはファイル差分ソフトが必要です。
僕はWinMergeというソフトを使用しています。
WinMergeの使用方法は別記事に記述します。
このソフトを使うと二つのファイルの差分をハイライトしてくれるので、バージョン毎の変更点がすぐに分かります。
ソフトを使わないと読んでいってどこを変更したのか考えないといけないのでとても時間がかかる作業になってしまいます。
バージョン管理ソフトでも同様の操作ができます。
しかし、フォルダをドロップするだけでいいファイル差分ソフトに比べると手間だと感じました。
手動バージョン管理の方法の紹介!
僕の小説のフォルダ構造と僕が行っている手動バージョン管理の方法を紹介します。
手動バージョン管理をする参考にして下さい。
僕が小説を保存している場所はドロップボックス上にしています。
PCトラブルがあった際にもデータは保存される対策の為です。
フォルダ構造の紹介!洋紅色ver
僕のフォルダ構造としては次の画像のようなっています。
シリーズ名→作品名→バージョンの順に階層化しています。
この画像のように手動バージョン管理ではシリーズがあっても、それぞれの作品単位のみで管理をします。
もう少し大きい枠ではどうしていくのか固まっていませんが、シリーズ以降の構造はこのようにしています。
プロットや設定はどこに入れるのか?
ちょっと悩んだのがプロットやキャラや背景設定をどこに置くかです。
プロットや設定は次の画像のように決めました。
プロットファイルは作品のバージョン管理対象フォルダ内に入れています。
小説本文が入っているフォルダ内ですね。
キャラや背景設定等はシリーズ統一なのでシリーズフォルダ内に入れています。
手動バージョン管理対象外のフォルダになります。
プロットは作品内の修正があると変更する可能性がありますし、見直した際に作品とプロットで齟齬があると混乱しそうなのでバージョン管理内に入れました。
逆に設定系は大幅な変更はあまり起こらず基本追加になると考えたのでバージョン管理対象外にしています。
シリーズ共有なので作品毎にするとおかしなことになりかねないというのもあります。
また、バージョン管理ソフトの場合はシリーズ単位で管理しても不都合が出ないと考えています。
バージョン管理ソフトに移行する場合にはこの構造のままいけるという目論見もあります。
小説執筆を行うフォルダはどこ?
小説を執筆を行うフォルダですが、先に出てきた作品フォルダ内にあるWorkingフォルダ内にしています。
フォルダ名は何でもいいですが執筆や修正をするフォルダはどれか一つに決めておくことをお勧めします。
どれが最新なのか分からなくなったりするからです。
小説のバージョンの固め方!
それでは初稿の1.0.0のバージョンの作成で説明します。
初稿もそれ以降の修正の手順も同じです。
この作業をする前に圧縮と解凍ができるようしておきましょう。
僕が使っている解凍ソフトのWinrarのダウンロード先を載せておきます。
小説が完成したらWorkingフォルダを複製します。
コピーフォルダが作成されるのでバージョン番号にリネームします。
今回は初稿なので「1.0.0」です。
次にこのバージョンフォルダを圧縮します。
圧縮形式は何でもいいので、普段よく使うzipにしています。
これで初稿のバージョン状態の保管ができました。
最後にバージョンフォルダを削除しておきます。
バージョン内容を確認する時は解凍して確認します。
作業中のバージョンフォルダ消さないとダメ?
疑問に思いそうな所なのですが、作業ミスを防ぐためには消しておいた方がいいです。
作業フォルダの信頼性が大きく変わります。
大幅な修正をしてファイルが増えたりしなければ、バージョンが変わっても同じ構造です。
間違えて作業フォルダ以外で書いても気づきにくいです。
そうなれば修正した内容がそのまま捨てられる可能性すらあります。
バージョンが浅い時なら差分ソフトですぐに分かりますが、バージョンが深くなっていけば困難になっていきます。
修正以外にもバージョン毎の差分もでますので。
面倒だという人は消さなくてもいいですが、このようなリスクがある事は理解しておきましょう。
まとめ
小説を書いていく中での手動バージョン管理の方法を紹介しました。
ソフトと聞くと面倒だと感じる人も基本的なフォルダ操作で行える手動バージョン管理ならできそうに感じませんでしたか?
大幅な修正はまだ感じていませんが、書いて一ヶ月くらい経ってから読み返すと完璧だと思って公開しても誤字が見つかったり粗を感じます。
書く事に一息ついたら修正という事もしていきたいと思っています。
この事から直したけど暫くしたらやっぱ前のが良かったと思っても、手元に当時の原本がなければどうしようもありません。
思い切った修正をするにも後々の事を考えると公開している作品をアップデートするタイミングでしっかりバージョンを固めておきましょう。
お互い後で泣きを見ない為にも完成した小説の管理もしっかりしていきましょう!
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